20240422

 またコミュニケーション失敗。どうも自分の話し方は相当見切り発射で無配慮であり、なおかつ結論ありきで、それまでに至る間の合理性というものを未整理なまま話しているらしい。こんなことも、紙にメモを書かずには覚えられないし、ピンとこない。彼はあまりにかわいそうだと思う。とはいえよく付き合ってくれているものだとも思う。私も私でこのような状況は逃げ出したいほど苦手だ。というより、毎日似たような状況が続いていたからこそ精神状況が悪化し、彼の元から離れたくなったといえるだろう。

 話した内容は、関係性を一階白紙に戻したいということだった。「間違った方法で積み上げてしまった関係性を白紙に戻した上で再構築したい」という話をした。しかしそれは私にとっては前向きな話であっても、相手と自分の過去も未来も否定することだったようだ。私は、彼の「どんなに苦しくても壊れてでも一緒にいたい」という心理状態に耐えられない。私はともに幸せでいたい。依存の重みに耐えられない。彼の感情や行動が私の全てに左右される責任に耐えきれない。 今まで自分たちはお互いに依存関係だったと思う。彼の言い方で言えば、私は彼を一年間利用して状態が良くなっていったわけだ(姿見を破壊したこともあり、良くなっていったのかは疑問もあるが)。一方で、現状の構造は私が相手を依存させてしまった状態で、今から自分の足で立てと言っているにも等しく、あまりにも不平等で最悪なことではないかと思う。とはいえ好きだという気持ちに嘘はなかった。

 関係性を白紙に戻した方がいいというのは、似たような状態の経験者のアドバイスだった。誤った土台の元、好きという気持ちがあるとどこまでも積み上がってしまい、決壊した時に大きいダメージを受け、再構築も不可能になったらしい。今ならゼロからやり直せるとも言われた。結局恋人には白紙に戻す合理的な意味がないと言われ、こんなものに真に合理的な理由というのはないので何も言い返せなかった。そうしなければ、また私ありきの引越し私ありきの自立を行う、という話になり、何も解決しないように直感的に感じただけだ。付き合いながら関係を見直すことは難しいと思って言ったが、不可能ではないと言われればその余地はあるだろう。

 彼との関係は、 私が不安にならないように私自身で職を身につけなければいけないと思う。彼が生活への焦りやスピード感が違ったり、私の話の細かさに耐性がないのは、彼が経済的に完全に親から自立したことがないからだとは思う。私は彼との細かい絵図を描いていくことに「未来を向いてる」感を持っていおり、マイナス状況であっても幸せなことだったが、それは彼に耐性のないことだった。自分の母親が考えた一案として、彼が心理職の公務員になるというものがあった。これは生活面での自立がなくとも、将来的な見通しが立つことで全てが計算しやすくなり、私が安心するからという理由だ。

 もう一度一緒になるためには(お互いにだが)二つが揃っていないといけない。安定した経済状況、要するにまともに生活ができるレベルの職につくことと、精神的に自立することだ。精神的自立がないと不安になる。生活ももちろん、何においても主体性が必要だ。私は病気で無職の状態ながら毎日タスクを整理しているような性格で、彼に軍師扱いを受けていたが、二人分の管理、実行の補助をし、そして何かがほんの少しだけしか達成していかない状況が厳しく思えた。彼の公的関連のことも公務員試験も周辺の仕事も調べてしまっていた。これはお節介ともいえるだろう。彼は彼で、私の全てに従いますと言いながら、私のそのような性格を窮屈に思い、結局息苦しい思いをしている。軍師に従うことに苦痛を感じている。彼は私の不安を解消するために何でもする、働くよと言ってくれたが、今すぐにでもそのための第一歩を主体的に行動をする様子が見えなくて余計に不安になった。また、無理を強いていると思い苦しい気持ちになった。

 そういった点を総合して、結局自分が自分の足で立ち歩いていかなければ何も解決しないのだろう。要するに我々には自立が必要だ。このような結論を出した上でまた生活をすると、一時的な関係性となりうまくいけそうな気がしてしまうのだろうな。お互いを思い合っているのは確かだが、なんだか悲しみがある。